信州飯田紬 制作 広瀬澄子「手おりの中の手織」

空気を含んだかのような柔らかな風合い、
広瀬さんの手掛ける織物は、糸や織りの手間暇によって幾つかの種類に分けられます。

優秀な作品は「じょうずな手織」の証紙が貼られます。
中でもこの作品は「本当に丁寧で優しい、着心地の良い、着るための布だ」と広瀬さんが納得できたものだけが、
最上級の「手おりの中の手織」の証紙が貼られます。

やさしさと空気を織り込んだとても柔らかな風合い、草木染めの優しい色合い。
余分な力をかけずにやさしく、やさしくしかし､しっかりと時間をかけて織り上げられた布からは広瀬さんのやさしさと自信が伝わってまいります。

織る糸にも負担をかけないように、糸を染める回数にも気をつけていらっしゃるので、
自然と糸の色は優しくなります。

そして反物を広げていくときに､触れ合っている生地をお互いに静かに、静かに離して開いていく。
巻き戻していく時には､またしっかりと一つに合わせていく。そんな感触のする生地でございます。

○コーディネートの帯は、
生紬九寸名古屋帯「丸に辻ヶ花 青」でございます。

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